にっぽんそらスクロール
下にスクロールすると、上昇です。1mもズルしない等縮尺で、スカイツリーから宇宙の入り口(高度100km)まで。深海・歴史につづく、三部作の完結編。
- ⏱ 3〜10分
- 📏 1m=0.6ピクセル
- 📱 スマホ向け
- 🆓 無料・登録不要
🌱 ここは地上
下へスクロール=空へ ↑
(画面は下がる、あなたは昇る)
遊び方
- 👇 スクロール下へ進むほど上空です。メーターに高度・気温の目安・空気の濃さが出て、次のカードまであと何mかも表示されます。
- 🔃 反転メーターの「上へスワイプでのぼる」を押すと世界が上下逆さになり、上スクロール=上昇に。いまの高度は保ったまま切り替わります。
- 🚀 宇宙へ6万ピクセル先が高度100kmのカルマンライン。着いたら宇宙到達をシェアできます。
いちばん高くまで昇った記録は「自己最高」としてメーターに残ります。反転モードの好みも保存されます。
つくりの話
人類の「高い」は最初の1割に詰まっている
スカイツリーのてっぺんは、宇宙までの道のりの0.6%です。エベレストで約9%、いつもの旅客機で10%。人が「高い」と呼んでいるものは、ほとんど最初の1割に収まります。残りの9割はスクロールしてみるとわかりますが、本当に何もありません。
このページは1m=0.6ピクセルの同じ縮尺で、地上から国際航空連盟が「宇宙のはじまり」と定める高度100kmのカルマンラインまでを並べています。全長は約6万ピクセル。同じ形式のにっぽんれきしスクロールの約2倍です。海外で話題になった「Space Elevator」のような、高さを等縮尺でたどるスクロールの日本版で、深海・歴史に続く三部作の3本目にあたります。
何もない区間がいちばん長い
縮尺を大きくすれば、途中のカードをじっくり見せられます。でもこのページの主役は、成層圏から上の何もなさです。41kmのスカイダイビング記録を過ぎると、次の夜光雲までは約4万メートル、カードが1枚しかありません。
その1枚が高度6万mの「なにもない」です。説明としては何も言っていないカードですが、これがないと長い空白は「中身が切れたページ」に見えます。1枚あれば「ここに何もないことは知っている」という合図になる。たくさん置くと空白が消えるので、1枚だけです。
反対に、地上から1kmまでには150m・333m・634mとカードを詰めています。最初の画面のにぎやかさと、上空の孤独の対比を作るためです。何もない区間には5kmごとの目盛りだけを薄く入れ、どこまで来たかだけはわかるようにしています。
決まっている高さと、だいたいの高さ
高さを調べていて面白かったのは、人工物と法律の数字はきっちり決まっていて、自然の数字はどれも「ごろ」になることです。ドローンが申請なしで飛べる上限150m、東京タワー333m、スカイツリー634m、2014年の成層圏ダイブ記録の約41km。これらは言い切れます。一方、雲の底も、積乱雲のてっぺんも、成層圏の始まりも、季節と緯度で動きます。
そこでカードの表示も分けました。16枚のうち9枚は高度に「ごろ」を付けた目安です。あいまいなものはあいまいなまま出すほうが、丸めて言い切るより正直だと考えています。
メーターの物理
メーターの気温は、地上15℃から1kmごとに6.5℃下がり、11km付近で約マイナス56℃に達すると20kmまで横ばい、そこから50kmまで上がって、また85kmまで下がる、という教科書どおりの折れ線です。空気の濃さは約8kmごとに一定の割合で減る指数関数で出しています。主な地点ではこうなります。
| 地点 | 高度 | 気温(目安) | 空気(地上比) |
|---|---|---|---|
| 地上 | 0m | 15℃ | 100% |
| 富士山 | 3,776m | 約−10℃ | 約62% |
| エベレスト | 8,849m | 約−43℃ | 約33% |
| 旅客機 | 10,000m | 約−50℃ | 約29% |
| オゾン層 | 25,000m | 約−47℃ | 約4% |
| ダイブ記録 | 41,000m | 約−19℃ | 約0.59% |
| なにもない | 60,000m | 約−26℃ | 約0.06% |
| カルマンライン | 100,000m | 約−86℃ | 0.00% |
空気は5.5kmで半分、11kmで4分の1になり、そこから先は小数点の下へ沈んでいきます。スクロールしながら数字が減っていくのを見ると、指数関数の減り方の激しさが指でわかります。なお、本物の熱圏は上に行くほど高温になりますが、このページでは85kmから上の気温はマイナス86℃で止めています。
空の色はにじませる
背景は昼の空色から濃紺、宇宙の黒へと変わります。時代ごとにくっきり色を分けたれきしスクロールと違い、こちらは境目をにじませています。時代の境目は人が決めた線ですが、大気の層は連続した現象なので、線を引くとかえって不正確になるからです。
高度45kmあたりからは星が見えはじめ、上に行くほど増えて、宇宙の手前では昼なのに満天になります。星の数も高度の手がかりです。下の対流圏には雲がいくつか浮かんでいます。
高度5万mから上のカードは、白から暗い色の板に切り替わります。黒い空に白いカードを置くと光って浮いて見え、夜光雲や流れ星の静けさが台無しになるからです。
634mは三部作の縫い目
スカイツリーのカードには「深海スクロールでは逆さに沈めた高さ」と書いています。にっぽん深海スクロールにもスカイツリーの高さのカードがあるからです。同じ634mが、海では真っ暗な深みに、空では雲の底にも届かない低さとして現れる。同じ数字の意味が場面で逆になるのが、この形式のいちばん面白いところです。
上スクロールでのぼる反転モード
ふつうのページは下へスクロールすると先へ進むので、「下へ動かして空へ昇る」のは気分と逆です。反転ボタンを押すと、空全体を上下逆さにしてから、カードや文字だけをもう一度逆さにして正しい向きに戻します。ページの下端が地上、上端が宇宙になり、上へスワイプすると昇れます。
切り替えのときは、押した瞬間にいた高度をそのまま保つようにスクロール位置を合わせ直しています。富士山を見ながら押したら、反転後も富士山が見えている、という具合です。
一気に飛ばしてもカードが出る
カードは通り過ぎるとふわっと現れます。シリーズ共通で、スクロールのたびに「まだ見せていないカードのうち、もう通り過ぎたもの」を全部拾い直す作りなので、最上部まで一瞬で飛んでもカルマンラインのカードはちゃんと現れます。動きを減らす設定の端末では、最初から全部表示しています。
楽しみ方
- 身近な高さを比べる:東京タワー、スカイツリー、富士山。最初の数スクロールの間に、知っている「高いもの」がほとんど出てきます。
- 空気の数字を追う:エベレストで33%、旅客機で29%。どこで1%を切るか、メーターを見ながら昇ってみてください。
- 何もなさに耐える:41kmのダイブ記録から夜光雲まで、ほぼ空白です。疲れたころに出てくるカードが、正確な情報です。
- 反転モードで昇る:上へスワイプで昇るほうが気分が合う人は、反転ボタンをどうぞ。
- 三部作を続けて:深さ9,780mのにっぽん深海スクロール、1万6千年のにっぽんれきしスクロールと同じ縮尺の考え方でできています。
よくある質問
気温や空気の濃さは正確ですか?
目安です。気温は国際標準大気を層ごとの直線でなぞった近似、空気の濃さは約8kmごとに減っていく指数関数で計算した地上比の値です。実際の空は季節や緯度、天気で変わります。
雲や大気の層の高さに「ごろ」が付いているのはなぜ?
季節や緯度で動く目安だからです。スカイツリーやエベレストのように測って決まっている高さは言い切り、雲の底や渡り鳥の高さ、成層圏の始まりなど自然が相手のものには「ごろ」を付けています。
記録や設定はどこに保存されますか?
自己最高高度と反転モードのオン・オフは、お使いのブラウザの中(localStorage)にだけ保存されます。サーバーには何も送りません。
音は出ますか?
基本は無音です。カルマンラインに初めて着いたときだけ短いファンファーレを鳴らしますが、ブラウザはタップ前の音を止めることが多く、スクロールだけでは鳴らない端末もあります。
この特集に載っています
最終更新