ねじまきオルゴール
シリンダーにピンを打って作曲、ぜんまいを巻いて演奏。巻きがほどけると曲はゆっくり眠ります。できた曲はURLで贈れる。
- ⏱ 1曲 約1分半
- 🔊 音あり(全部合成)
- 🎁 URLで曲を贈れる
- 🆓 無料・登録不要
シリンダーをタップして音を打ち、🔑でぜんまいを巻いてね。
遊び方
- 👆 ピンを打つ回る真鍮のシリンダーをタップすると、そこに音のピンが立ちます。打った瞬間にその音が鳴り、もう一度タップすると抜けます。
- 🔑 ぜんまいを巻く🔑ボタンを長押しするか、盤面のいちばん下を指で下へなぞります。カリカリと巻けるのは下向きだけ。
- 👂 聴く巻いたぶんだけシリンダーが回り、ピンが櫛歯を弾いて曲になります。ほどけてくると、テンポも音程もゆっくり垂れて眠ります。
🎼 おまかせ曲で3曲のお手本をセット、🧹 まっさらで全部抜く、🎁 この曲を贈るでURLを送る、📸 で画像を保存。
つくりの話
ピンの位置が音の高さ、並びがメロディ
本物のオルゴールは、回る円筒に植えたピンが、長さの違う金属の歯(櫛歯)を順に弾いて鳴ります。このトイも同じ仕組みです。シリンダーは一周16拍、横には10本の歯が並び、ピンを打てる場所は16×10の160か所。画面下の歯は左ほど長く、長い歯ほど低い音が鳴るのも本物と同じです。
10本の音は、ド・レ・ミ・ソ・ラを2オクターブぶん並べたもの(ペンタトニック)だけにしてあります。ファとシを抜いたこの音階は、どの音とどの音が同時に鳴ってもぶつかりません。適当に7〜8個打ってぜんまいを巻くだけで、ちゃんと「自分の曲」が鳴ります。作曲に失敗する余地を、はじめから盤面から取り除きました。
ピンを打てるのは、シリンダーの手前に見えている面だけです。画面の円筒は立体に見えるように描いた絵なので、タップした高さから「円筒のどの角度か」を逆算し、そこから何拍目のピンかを割り出しています。描くときと触るときに同じ計算を使っているので、見えている場所と打たれる場所がずれません。
金属の甘さは「3セントのずれ」
音は録音を一切使わず、1音ごとにその場で合成しています。1つの音は、3本の波の重ね合わせです。
- 基音:鳴らしたい高さの音。余韻を長く残す
- 双子:基音より3セント(約0.35%)だけ高い音を薄く重ねる
- 金属の倍音:基音の約4.06倍の高い音を、ごく短く
いちばん効いたのは2つ目の双子です。ほとんど同じ高さの2つの音は、重なるとゆっくりうなります。このうなりが余韻の中で揺れて、ただの電子音が「金属の甘いきらめき」に変わります。3つ目は、櫛歯のような金属の棒が、弦と違ってきれいな整数倍の倍音を持たないことをまねたものです。
さらに、鳴った瞬間にピンが歯先をこすって離れる「チッ」という高い雑音をほんの一瞬だけ足し、最後に木箱の中で響くような短い残響をかけています。チッを抜くと、とたんにシンセサイザーの音に聞こえます。
ぜんまいの残り1つで、すべてが決まる
ぜんまいの状態は、0から1までの数字ひとつ(残量)だけで表しています。巻くと1ノッチで4.5%増え、鳴っている間は少しずつ減っていきます。テンポ、音の高さ、音の強さ、箱の明るさは、全部この残量から計算します。
- テンポ:残量に応じて毎分34〜96拍。ほぼ空になると0になって止まる
- 音程:残量が16%を切ると、少しずつ下がりはじめる。いちばん下で約3半音
- 音の強さと明るさ:残量が減るほど弱く、暗く
画面上部のぜんまい表示は、16%を切ると「うとうと」、止まると「ねむり」に変わります。止まる瞬間には調速機の最後の「コトン」が鳴り、明かりが一度ふっと沈んで、「z」の字が浮かびます。
白状すると、音程が下がるのは物理的には嘘です。本物のオルゴールの音の高さは櫛歯で決まっているので、ぜんまいが弱っても遅くなるだけで、低くはなりません。でも記憶の中の「あの終わり方」は、なぜか音まで垂れている気がします。全部その場で合成しているので、正確さより記憶のほうに寄せました。
ラチェットは下向きにだけ
巻く操作は、下向きのなぞりだけが効くようにしてあります。指を13ピクセル下へ動かすごとに1ノッチ。上へ戻しても巻き戻らず、その位置から数え直すだけです。1ノッチごとに、爪が歯車を越える高い「カチ」と機構のこもった「コッ」の2つの音を鳴らし、対応した端末では短く震えます。目には鍵が回って光り、耳には音、指には振動。同じ1ノッチを3つの感覚で同時に返すと、ただのスワイプが「巻いた」手ごたえに変わります。
わざと精密にしなかったタイミング
リズムマシンのように拍を正確に刻みたい楽器では、音の鳴る時刻を少し先まで予約しておくのが定石です。このオルゴールではそれをやめて、画面を描くたびに「シリンダーが拍の境目を越えたか」を調べて、越えたらその場で鳴らしています。1コマ分(60Hzの画面で約16ミリ秒)の揺れは乗りますが、テンポが毎コマ少しずつ遅くなっていく楽器では、先に予約した音のほうが未来のテンポとずれてしまいます。ぜんまい仕掛けの機械には、このくらいの揺らぎがむしろ似合います。
曲はURLの27文字に収まる
ピンは160か所それぞれが「ある・ない」の2択なので、曲はちょうど160ビット、20バイトで表せます。これをURLに使える文字に置き換えると27文字。🎁を押すと、この27文字を付けたURLができあがります。
サーバーにもデータベースにも何も保存していないので、URLさえ残っていれば曲は消えません。受け取った人がリンクを開くと、届いた曲のピンが一本ずつ打ち込まれ、金色の粉が舞い、ぜんまいが7割ほど巻かれた状態で始まります。贈り物は巻いてから渡すもの、という考えです。壊れたURLを開いた場合は、ふつうに起動します。
作る人は1割、受け取る人は9割
このオルゴールは、架空のゲームスタジオの専門家たちを演じるAIに企画を出させて審査する、という方法で選ばれた企画です。辛口の審査役からは「円筒にピンを打つのは作業。作る人1割・受け取る人9割のトイ」と言われました。たぶんその通りで、だからこそ贈るボタンを主役にしました。作る1割のために、受け取る9割がいます。
楽しみ方
- まずはおまかせ曲から:🎼を押すたびに「きらめき」「ゆりかご」「よあけ」の3曲が順に入ります。1つ聴いてから、ピンを1〜2本足したり抜いたりすると、作曲の入り口になります。
- 止めて打つ:ぜんまいが止まっている間はシリンダーも止まるので、狙った場所にじっくりピンを打てます。打つたびに音が鳴るので、聴きながら並べられます。
- 眠りぎわを聴く:巻くのをやめて最後まで放っておくと、テンポと音程が垂れていく「あの終わり方」が聴けます。イヤホンだと、残響の余韻までよくわかります。
- 3音だけ贈る:誕生日やおやすみの前に、3つだけピンを打った短いフレーズをURLで送る。開いた相手の画面で、すぐに回りはじめます。
- 和音を重ねる:同じ拍に2〜3本並べて打つと和音になります。どの組み合わせでもぶつからないので、気にせず重ねてみてください。
よくある質問
音が出ません
ブラウザは画面に触れるまで音を鳴らさない決まりなので、開いた直後のシリンダーは回っていても無音です。どこかを一度タップするか🔑を押すと鳴りだします。iPhone は本体の消音(マナーモード)がオンだと Web ページの音も鳴らないことがあります。
作った曲は保存されますか?
ピンを打ったり抜いたりするたびに、お使いのブラウザの中へ自動で保存され、次に開くと同じ曲が戻ってきます。サーバーには何も送りません。別の端末に移したいときは🎁のURLを使ってください。
贈られたURLを開くと、自分の曲は消えますか?
開いただけでは消えません。届いた曲が表示されるだけで、保存されている自分の曲はそのままです。ただし届いた曲のピンを打ち替えると、その時点の曲が自分の曲として保存されます。
どのくらい鳴り続けますか?
いっぱいまで巻くと、しっかり鳴るのが50秒ほど、そこから眠りにつくまでが30秒ほどで、合わせて1分半ほどです。途中で巻き足せば、そのぶん長く歌います。タブを裏に回すと、箱を閉じたように止まります。
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