買い出しゼロ・1日で終わる自由研究
工作は買い出しが大変、観察は日数がかかる。そこで、画面の中のシミュレーションで「条件を変えたら、どう変わる?」を1日で確かめる自由研究のネタを集めました。
この特集のアプリ9
スライダーの横に「n=1, m=2」のような模様の番号が出るので、番号と模様の関係を表にできます。「n と m を足して奇数のとき、左下から右上の対角線に砂の線が通るか」は、予想してから確かめられる問いです。
2点干渉をONにして「縞の間隔」スライダーを左端・まん中・右端に動かし、揺れない線の本数を数えます。波を速く揺らすほど縞が細かく増える、という関係を自分の目で数えて確かめられます。
「カオス比較」をONにすると、ほんの少しだけ角度をずらした4本の振り子が一緒に動きます。重力の数字が画面に出るので、「重力を変えると、4本がばらばらになるまでの秒数は変わるか」をストップウォッチで測れます。
同じ形に種をまいて、スポット・しま模様・迷路などに切り替えると、育つ模様がまるで変わります。プリセットの違いは2つの数字だけ、という点が考察の柱になります。📸で画像を保存できます。
「ゆっくりなぞる」と「速くなぞる」で、渦の大きさや流れる距離を比べます。数値は出ないので、同じ場所・同じ長さで3回ずつなぞってスクショを並べるのがコツです。
「群れの強さ」を左端から少しずつ上げ、ばらばらの魚がひとつの群れになる境目を探します。魚の数は画面に数字で出るので、「数を変えても境目は同じか」まで調べられます。
スクロールした距離がそのまま深さで、計器に深さ・水温・水圧が出ます。「深さ何mごとに水圧はいくつ増える?」「水温が急に下がるのはどのあたり?」を表にまとめられます。
上へ昇るほど、メーターの気温と空気の濃さ(地上比)が変わります。「空気が地上の半分になるのは何km?」を予想してから確かめると、数字の減り方の激しさに驚けます。
1年を2ピクセルの同じ縮尺で、現在から縄文時代のはじまりまでさかのぼります。「江戸時代と縄文時代、スワイプ何回ぶん?」を数えると、年表の長さの感覚を記録にできます。
選び方
ここで選んだのは、自分で条件を変えられて、結果を比べられるアプリだけです。きれいでも、毎回ランダムで条件を選べないものは研究の柱にしにくいので外しました。たとえばハーモノグラフは振り子の比率が毎回くじ引きなので、「集めて似た形どうしを分類する」図鑑づくりなら向いています。
もうひとつの基準は、数字や番号が画面に出るかです。サイマティクスの模様番号、二重振り子の重力、深海や空のメーターのように、記録できる手がかりがあると表やグラフが作れます。流体ペイントや波紋のように数字が出ないものは、スクショを並べて「見た目で比べる」研究になります。
1日で終わらせる進め方
午前:問いを1つに決めて試す
まずアプリを5分ほど自由に触って、「これを変えると、どうなる?」を1つだけ決めます。変える条件は1つ、ほかの条件は同じにするのが実験の基本です。条件を3〜5段階に分けて、それぞれスクショを撮り、数字が出るものは表に書きます。同じ条件で2〜3回くり返すと、たまたまかどうかがわかります。
午後:まとめの型に流し込む
模造紙やノートは、次の5つの見出しで作ると迷いません。
- 目的:何を知りたいか(例:模様の番号が大きくなると、砂の線はどう増えるか)
- 予想:試す前に書く。外れてかまいません
- 方法:使ったアプリの名前、変えた条件、変えなかった条件、くり返した回数
- 結果:スクショと表。思ったことはまだ書かず、見たままを書く
- 考察:予想と比べてどうだったか、なぜそうなったと思うか、いちばん不思議だったこと
保護者の方へ
「なんでこうなると思う?」は答えにくい質問です。「速くなぞると渦は大きくなる?小さくなる?」のような二択で聞くと、予想が出やすくなります。予想が外れた瞬間がいちばんおもしろいところなので、一緒に驚いてあげてください。
気をつけたいこと
「本物の実験ではない」と書く
どのアプリも、実際の現象をもとにした計算(モデル)です。たとえばサイマティクスの音は本物の板の振動数ではなく、聞きやすい音階で作った音です。にっぽん深海スクロールの生き物の深さやにっぽんそらスクロールの気温は「目安」で、にっぽんれきしスクロールの縄文や弥生のはじまりの年は諸説あります。方法の欄に「ブラウザのシミュレーションで確かめた」と書き、本や図鑑で調べたことと比べると説得力が増します。
余裕があれば本物と比べる
クラドニ図形は、金属の板とスピーカーと砂があれば本物でも試せます。波紋は洗面器の水でも観察できます。画面の結果と並べて「同じだったところ・違ったところ」を書けば、考察がぐっと厚くなります。
もう1本ほしいときは
ピントを合わせて標本をスケッチするミクロのぞきは、塩と砂糖の結晶の形の比べっこに。年表ならべは、れきしスクロールで年表の長さを体で覚えたあとの腕試しに使えます。
よくある質問
シミュレーションでも自由研究になりますか?
学校によって考え方が違うので、心配なら先生に確認してください。まとめるときは「これは本物の実験ではなく、パソコン(スマホ)の中の計算で確かめた」と書いておくのが大切です。本物と同じところ・違うところを考察に書くと、むしろ深い研究になります。
記録はどうやって残せばいいですか?
多くのアプリに画像の保存やシェアのボタンがあります。無いものや数字を残したいときは、スマホのスクリーンショットで十分です。設定と結果はノートに表で書き写しておくと、あとでまとめやすくなります。
お金や登録はかかりますか? データは送られますか?
どれも無料で、登録もいりません。ここで紹介したアプリは計算を端末の中で行っていて、設定や記録はブラウザの中に保存されるだけで、サーバーには送られません。
どのくらいの時間でできますか?
1つのアプリなら、条件を変えて試すのに30分〜1時間、まとめに1〜2時間ほどが目安です。午前に実験、午後にまとめれば1日で終わります。
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